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vol. 5 おじぃ。

「おじぃ? おじぃじゃないか?!」

今日の店には珍しいお客さんです。
二酸化炭素君が声をかけたのは二酸化炭素の長老、通称おじぃです。

「おお、おまえさんは・・・、えーと、たしか・・・」





(おじぃがフリーズしましたので3分お待ちください。)







じれた二酸化炭素君がつい声をかけます。

「ほら、・・・裏山のクスノキのおやじのところの・・」

「ああ、そうじゃ! 名前は確か・・・イボ二郎!」

「・・・いや、二郎だよ、おじぃ・・。イボ二郎って・・」

「ああ、そうじゃった痔瘻じゃったな。よー似てるから間違えたわ!」

おじぃは豪快に笑い飛ばします。
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「発音違うよ・・」


ちょっと解説すると、このおじぃ、地球誕生以来、
ずっと二酸化炭素として過ごしてきた、
つまり、他の物質に変わったことのない、
生粋の二酸化炭素なんです。

おじぃが店にやってくると、みんなが周りに集まってきます。
二酸化炭素君のいつもの席もすでに埋まっています。
みんなおじぃの話を聞きたくて仕方ないのです。

「おじぃ、今日は何の話をしてくれるんだい?」

「そうさなあ、おめえさん、何が聞きたいんだ? 言って見なよ」

おじぃはそういいながら、いろんな話をしてくれます。
海底でふてくされてる重金属たち、成層圏近くで出会ったヘリウムの軽さ。
ミドリムシに食べられそうになったあの日。
そして初恋のこと・・・。

「なんてったって、わしの人生の中でも特別おもしろかったのは、
コーラになったあの日だな。」

おじぃは、遠い目をして話し始めました。

「わしはこっそり工場に紛れ込んでやったんだが、
みんな集められて、精製されて、
そりゃあぎっちぎちの炭酸ガス軍団がつくられるんじゃ。
まじめなやつ、やくざなやつ、できたばかりとか。
いろんなやつが混ざってたよ・・。
それから強引に、コーラの中に突っ込まれて、瓶詰めにされて。
ん? ああ、当時は瓶じゃった。
思い出すのお・・・
あんときゃ、三日三晩、みんなで話し合ったもんじゃ。
ゲップになる前に逃げだそうぜってな。
でもよ、結局みんな捕まっちまってよ、まとめてゲップになっちまったよ。」

聞いたこともない冒険話に、みんな目を丸めて聞いています。

「そういやぁ、そのとき、『俺は逃げ切ってみせるぜ』って
大見得切ってた坂本村の酸太郎って、ちんけなやつがいたんだけど、
あいつなんざ、出る口間違えちまったらしくてよ、
『俺はくさくないよ、くさくないよ』って
肩を落として3年ばかり泣いて暮らしてたよ。」

みんな大笑いです。

「おお、いけねえ。こんな時間だ。そろそろ出かけなくっちゃな」

「おじぃ、今度はどこに行くんだい?」

「そうさな、今度那須からあとなんとかって、定期船が出るらしくてよ(注)、
そいつで空の向こうにでも行ってみようかと思ってるよ」

おじぃのいうことは、いつも壮大で、夢のような、
まるで物語の世界の話のようで、嘘か本当かも誰にもわからないのですが、
きっとまた、楽しい話をみやげに、この店に帰ってくるに違いありません。

「じゃあ、みんな、元気でな」


おじぃはそういって帰って行きました。





注)NASAからアトランティスといいたいらしい。
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by mokuiku | 2011-05-07 16:35 | 二酸化炭素君

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